家族会議
【自省録】1.4
私はこれからいやというほど行う家族会議の最初を味わっていた。
文字通り味わいながらである。わが会社、「貝塚建設」の経営会議は、夕ご飯を食べながら行うことが通例で会った。
父は、いつもアルコール片手にほろ酔いで話す。
「ふーん。じゃあ廃校使わせてくれるか役所に言って話さないとなぁ」
母は、にこにこと上機嫌で話し出す。
「明日にでもその野村さんのところにいこうか。電話で木下さんが空いてるからいってきなっていったたしね」
わかったと返事をして少し考える。
改めて私が把握してる会社の状況をまとめると・・・。
- 財務状況は悪い。資金繰りに毎月困っている。
- キノコを作る。
- 場所は廃校
- お金は全額借入
- 売り先、作り方はコンサルがいる。
私は、毎月の給料の支払いに苦労をしているのはよく知っていたし、建設業も政治の影響を受けやすく売り上げが一時期の8000万円から4000万円と減少しており、それが少し回復するかな?といった状況も知っていた。
でもきっと農業を行い新規事業でこの会社を盛り上げよう、家族を盛り上げて楽しい生活を送っていこうと無邪気に考えていた。
しかし、資金繰りの厳しさ、赤字会社の立て直しの困難さを私はしらなかった。